士師記16章 自分の心をみな明かした

士16:18「デリラは、サムソンが自分の心をみな明かしたことがわかったので、人をやって、ペリシテ人の領主たちを呼んで言った。「今度は上って来てください。サムソンは彼の心をみな私に明かしました。」ペリシテ人の領主たちは、彼女のところに上って来た。そのとき、彼らはその手に銀を持って上って来た」
デリラはなぜ今回はサムソンが本当のことを言ったとわかったのでしょう。相当な確信があったようで、領主たちを呼んでくれと頼んでいます。また、ペリシテの領主もデリラの強い話し方に、ただ事ではないと悟り、今度こそサムソンの力の正体が明かされたと期待し銀を用意しています。サムソンは今まで「まだ干されていない七本の新しい弓の弦(7)」とか「仕事に使ったことのない新しい綱(11)」と用具を使えば自分の力がなくなると言っていました。しかし3回目は「機の縦糸といっしょに私の髪の毛七ふさを織り込み(13)」と、自分の髪の毛に言及し、きわどいヒントをデリラに与えています。弦、綱、髪の毛と全部細長いものです。デリラもなんとなくサムソンの力の秘密は、細長い何かが関係していると感づいていたかもしれません。しかし、最後のサムソンの言葉には「母の胎内にいるときから、神へのナジル人だからだ(17)」と今までにないイスラエルの神に言及しています。デリラが「ペリシテ人があなたを襲ってきます(14)」という言い方をしているのは彼女自身がペリシテ人ではないからだと思います。デリラが何人だかわかりませんが、イスラエルの神のことは知っていたと考えられます。サムソンが自分の神を口にした瞬間、デリラはサムソンが本当のことを言ったと確信したのです。