詩篇102篇 天から地の上に目を注がれ

詩102:19「主はその聖なるいと高き所から見おろし、天から地の上に目を注がれました」
主が天から地に目を注がれていることは、他の箇所にも書かれています。予見者ハナニがユダの王アサに語った「主はその御目をもって、あまねく全地を見渡し、その心がご自分と全く一つになっている人々に御力をあらわしてくださるのです(2歴16:9)」も、やはり主が地を見ておられることを示しています。ハナニが語ったのは、主がご自分と心が一つになっている人を探していることです。この102篇の歌い手は「悩む者」だと書かれています。彼が悟ったのは神が地に目を注ぐのは「捕われ人のうめきを聞き、死に定められた者を解き放つため(20)」ということです。神ははるか以前に地の基を据えられたとあります(24)。永遠に生きる神に対して、この歌い手が望むのは永遠の命ではなく、自分の生きる日の半ばで取り去らないでください、というものです(24)。彼はいつかはこの天地が滅びることを理解していました(26)。それでも神が永遠に変わることなく(27)、人がその前に立てられ賛美することも永遠に続くのでしょう。永遠を生きる神が、まばたきするような短い時間に人が悩むことなど些細なことのように思えます。しかし、聖書の神は全地を見渡し、悩む者を見つけあわれんでくださるのです。主を呼び求める者に、主が顔を背けることはないのです(145:18)。