詩篇103篇 主の良くしてくださったことを

詩103:2「わがたましいよ。主をほめたたえよ。主の良くしてくださったことを何一つ忘れるな」
ダビデの人生が順風満帆ではなかったことは、聖書を読む者ならわかっています。何よりも主に油注がれたサウルがダビデを追い回したことは、彼には相当なプレッシャーだったと思います。ダビデの息子アブシャロムは、ダビデに対して反旗を翻し王の座を奪おうとしました(2サム15:12)。自分の仕える王や自分の息子に裏切られる人生は辛いものです。しかし、ダビデは「主のよくしてくださったことを何一つ忘れるな」と歌います。どんなに逆境に立たされても、土壇場に追い込まれても、ダビデが最後の砦として信頼してきたのは主ご自身です。たとえバテ・シェバと姦淫の罪を犯しても、もし悔い改めるなら赦してくださいます。神を信じない人から「福音」とは何ですか、と聞かれることがあります。福音は贖われることです、聖書に書かれている神によって。「救い」こそ福音の根本だと思います。ダビデも「あなたのすべての咎を赦し(2)」と、主によって許されることを知っていました。しかもそれだけでなく「あなたの一生を良いもので満たされる(5)」とあります。なぜここまで土や塵にすぎない人に対して心を注いでくださるのかはわかりません。おそらく主の愛を理解するには、自分の心は小さすぎるのだと思います。