詩篇98篇 主は地をさばくために来られる

詩98:9「確かに、主は地をさばくために来られる。主は義をもって世界をさばき、公正をもって国々の民を、さばかれる」
この詩の歌い手は96篇の歌い手と同じなのでしょうか。表現は少し違いますが、「新しい歌を主に歌え(96:1)」から始まり、「主は来られる(96:13)」で終わっているのはよく似ています。96篇、98篇ともに主をほめたたえる理由は、「奇しいわざをなさった(1、96:3)」、「御救いの知らせ(2、96:2)」が告げられたからです。そして、最後に主ご自身が地をさばくために来られるのです(9、96:13)。これは良い知らせ、すなわち「good news(福音)」のことです。どんなに優れた指導者が国のトップに立ったとしても、その人の影響力はどんなに長くても30年足らずです。人が人をさばく以上、どうしても限界があります。人は有限であり、被創造物でしかないからです。歴史は多くの戦争を経験し、大量殺戮兵器の開発で、国同士の大きな戦争は第2次世界大戦以降ほとんどありません。世界は平和に向かおうとしているようにも見えますが、民族は民族に、国は国に敵対して立ち上がるようになっています(マタ24:7)。どうやっても人の支配する世界が行き詰まったとき、人々は「神」を求めるのだと思います。しかも、その神は正しいさばきをする、義の神です。聖書に書かれている神こそ正義の神です。