エレミヤ40章 どこへでも行きなさい

エレ40:5「しかし彼がまだ帰ろうとしないので、「では、バビロンの王がユダの町々をゆだねたシャファンの子アヒカムの子ゲダルヤのところへ帰り、彼とともに民の中に住みなさい。でなければ、あなたが行きたいと思う所へ、どこへでも行きなさい。」こうして侍従長は、食糧と贈り物を与えて、彼を去らせた」
侍従長ネブザルアダンはネブカデネザル王から、エレミヤに目をかけ、エレミヤの言う通りにするように命じられていました(39:12)。エレミヤは王宮の監視の庭からは釈放されていましたが、鎖につながれていました(1)。それは、今から捕囚の民をバビロンへ連れて行こうとする集団の中にいて、多くのユダヤ人の中にいたからです。ネブザルアダンはその捕囚の鎖からもエレミヤを解き放ち、釈放するのです。ユダの町は廃墟となっていますが、貧民の一部はバビロンに連行せず、ぶどう畑と畑を与えられ、新しい生活が始まろうとしています(39:10)。バビロンは征服した国の民を自国に連れてきて、バビロンの定めに従って土地を治めさせる政策を取っていました。エレミヤはバビロンでも生きていくことができるのです。ネブザルアダンの「あなたが行きたいと思う所へ、どこへでも行きなさい(5)」という言葉は、エレミヤには少し重かったようです。どこへ行っても良いと言われても、面食らうのは当たり前のことです。そこで、ネブアルアダンはユダの総督のゲダルヤのところに行くように勧めるのです。ゲダルヤの祖父はヨシヤ王のときに律法を見つけた人です(2歴34:18)。神に忠実な者のところに送られたのも、背後に主が働いているのだと思います。