ネブカデレザルの手に

エレ21:7「そのあとで、――主の御告げ――わたしはユダの王ゼデキヤと、その家来と、その民と、この町で、疫病や剣やききんからのがれて生き残った者たちとを、バビロンの王ネブカデレザルの手、敵の手、いのちをねらう者たちの手に渡す。彼は彼らを剣の刃で打ち、彼らを惜しまず、容赦せず、あわれまない」
ゼデキヤはバビロンに先に連れていかれたエホヤキン王のおじで、本名をマタヌヤといいます(2王24:17)。バビロンの王は一時的に傀儡(かいらい)政権をユダに作り、ゼデキヤを王にしました(2王24:18)。ネブカデレザルがユダを包囲したのはゼデキヤが王に就いて9年目で(2王25:1)、エレミヤはユダ国が最も困難なときに、疫病やききんがあると預言しています。列王記にはユダ国がバビロンに包囲されたとき、ききんが激しくなり食物がなくなったとあります(2王25:3)。まさしくエレミヤの預言したとおりになったのです。ユダが滅ぶ最後はゼデキヤの目がつぶされ、バビロンに連行されたことで終わっています(2王25:7)。連行されたのは高官、有力者が1万人、さらに職人や鍛冶屋もいたことが記されています(2王24:14)。捕囚は殺すためでなく、バビロンの1都市を整備させ1行政区を作るためだと思われます。そのため英語では捕囚を「exaile」といい、生きながらえ亡命者として国をなくした主の民と生活せざるを得ませんでした。