エゼキエル35章 いつまでも敵意を抱き

エゼ35:5「おまえはいつまでも敵意を抱き、イスラエル人が災難に会うとき、彼らの最後の刑罰の時、彼らを剣に渡した」
中国の兵法には「遠交近攻」という言葉があり、近隣の国とはなかなかうまくいかないのは、東西を問わずどこでも同じで苦労しています。セイルはエドムのことです。エドムとイスラエルの遺恨は、ヤコブエサウの長子の売り渡しと(創25:33)、祝福の横取り(創27:33)したことから始まっています。そんな昔のことは忘れてしまえばいいのに、と考えてしまいますが、人の歴史は昔を引きずって生きるものなのです。幕末に討幕にまわった藩は、関ヶ原の戦い石田三成側についた、いわゆる外様の藩でした。韓国は日本が領土を併合したことをいまだに恨み、100年たとうが200年たとうがこの怨恨は消えません。エドム人イスラエルと隣の国で、しかも同じアブラハムの子孫なのに敵意を抱き続けました。隙あらばイスラエル、ユダを占領しようと(10)いつも狙っていたのです。赦さない心は、憎しみと怒り、ねたみを引き起こします(11)。主はそれらの憎しみやねたみをそのままエドムに注ごうとしておられるのです。異邦の神を拝み、主から離れていく姿をエドムは見て、主に向かって高慢なこと言いました(12)。それを聞いていた主が、報いを与えないはずがありません。