隣人、隣国に対して

申23:7「エドム人を忌みきらってはならない。あなたの親類だからである。エジプト人を忌みきらってはならない。あなたはその国で、在留異国人であったからである」
エドムは歴史の中でイスラエルと敵対したり、ときには共存の道を歩んだりと隣国としてしばしば登場します。もともとエドムはエサウが空腹のあまり、ヤコブが作っていた赤い豆の料理を長子の権利と交換したことから付けられた名前で、エドムは赤いという意味です(創25章)。エジプトは今となっては人口の90%がイスラム教徒の国ですが、古代エジプトにおいてはさまざまな神をあがめていました。そして、400年という長い年月のあいだイスラエル人はエジプトに住んでいたのです。400年のあいだイスラエル人はまことの神である主を忘れず、奴隷となった身分であっても他の神に仕えることはありませんでした。後に、イエス様が昇天されたあと、ローマによって散り散りになったイスラエル人(ユダヤ人)たちは、2000年近くも自分たちの土地に帰れず、世界中のいたるところで寄留する者たちとなりました。聖書が命じたように寄留した国を忌み嫌ってはならないのであるなら、ユダヤ人たちはどの国に対しても敵意を持つことはできないはずです。自分が住む国では衣食住を与えられ、いのちが長らえるなら、感謝こそすれ恨むことはしてはならないという意味です。神が教えることは隣人愛であり、隣人(あるいは隣国)に対して敵意を捨てるようにすることだと思います。