1歴代史1章 ケトラの息子たち

1歴1:32「アブラハムのそばめケトラの息子たち。彼女は、ジムラン、ヨクシャン、メダン、ミデヤン、イシュバク、シュアハを産んだ。ヨクシャンの子は、シェバ、デダン」
ケトラはアブラハムのそばめとありますが、創世記ではイサクがリベカを妻に迎えたとき、サラは亡くなっています(創24:67)。その後アブラハムがもう一人の妻ケトラをめとったとあるので(創25:1)、サラが生きているときに迎えたそばめとは意味が違います。ケトラも多くの子どもを産み、その中にはミデヤンがいます(創25:2)。ミデヤン人はその後、イスラエルの近隣でアブラハムの子孫たちと深く関わりを持ちます。ヤコブの末っ子ヨセフを兄たちが売ったのは、ミデヤン人の商人だと書かれています(創37:28)。また、モーセが殺人の罪を犯し、逃げていった先がミデヤンの地でした。モーセはそこで妻チッポラと舅のイテロと出逢います(出2:16-21)。出エジプト以降、荒野では、モアブの王に占い師バラムを焚き付けたのはミデヤンの長老たちでした(民22:7)。ミデヤン人はイスラエル転覆を計り、ミデヤンの女がイスラエルの男と天幕に一緒にいたために彼らは殺され、ペオル事件と呼ばれるようになります(民25:6-18)。さらにギデオンが300人で倒したのもミデヤンの軍でした(士7:8)。このように要所でミデヤン人はイスラエルと関わっており、すべてはアブラハムのもう1人の妻ケトラから始まっています。