出エジプト17章 アマレクが来て

出17:8「さて、アマレクが来て、レフィディムでイスラエルと戦った」
レフィディムがどこだかはっきりした場所は特定されていませんが、シンの荒野はわかっています。聖書にはエリムとシナイの間にあるシンの荒野と書かれているので(16:1)、レフィディムはシンの荒野よりさらに南のシナイ半島のほぼ先端に近い場所だと思われます(1)。ここでまず水がないことにイスラエルの民は不満をモーセにぶつけます(3)。ほんの少しでもエジプトより環境が悪いとエジプトの方がよかったとイスラエルの民は繰り返します。そして、次にアマレクの襲来です。アマレクはエサウの系統で、すなわちエドム系の民族です。エサウはヘテ人から妻を2人めとり(創26:34)、この妻たちはイサクとリベカの悩みの種となったとあります(創26:35)。この妻アダ(創26章ではエフディナ)から生まれた長男エリファズで(創36:10)、エリファズのそばめティムナが産んだのがアマレクです(創36:12)。エサウからみると孫にあたります。アマレク人はイスラエルの仇役で、たびたび登場します。ダビデの時代にはダビデの外出中に、ダビデの町を襲い妻や子供を連れ去った事件を起こしています(1サム30章)。またサウル王を殺したのもアマレク人です(2サム1:10)。ダビデモーセと主に近い油注がれた者に立ちふさがるのがアマレクなのです。