ルカ16章 だれかが死人の中から生き返っても

ルカ16:31「アブラハムは彼に言った。『もしモーセ預言者との教えに耳を傾けないのなら、たといだれかが死人の中から生き返っても、彼らは聞き入れはしない』」
同じ名前のラザロという男がヨハネ福音書に登場します。彼は、マリヤとマルタの兄弟で、死後4日も経っていたのにイエス様の「ラザロよ。出て来なさい」という呼びかけで、墓から出てきました(ヨハ11:2-17)。その後、大勢の人たちが死人からよみがえったラザロを見たくて集まっていました(ヨハ12:9)。同じラザロという名前ですが、ルカに書かれているラザロが生き返って、主人の家に現われたら相当に驚かれると思います。しかし、たとえラザロが主人の5人の兄弟に、死んだら苦しみを受けるから悔い改めなさいと説いたとしても、アブラハムはその5人の兄弟が聞き入れることはないと言っています(28-31)。人々は死から復活したのなら、興味津々でその人を見るでしょう。しかし、興味を持って死からよみがえった人を見るのと、モーセ預言者のことばに従って、行ないを改めることは別のことなのです。洋の東西を問わず、死後の世界を見てきた人は数多くいます。クリスチャンの中にもそういう経験を持つ人はいます。目に見えない世界は、人には不思議に映りますが、それらの人の体験話より聖書のことばにフォーカスを当てるべきではないでしょうか。主の名によって預言することが悪いわけではありませんが、人には聖書が与えられています。