ルカ20章 何の権威によって

ルカ20:2「イエスに言った。「何の権威によって、これらのことをしておられるのですか。あなたにその権威を授けたのはだれですか。それを言ってください」」
エス様にとってこの質問に答えることは簡単なことですが、あえてイエス様は答えることを避けました(8)。なぜならこの質問の答えはイエス様が神の子であることを直接示すものになるからです。それは「あなたは神の子ですか(22:70)」というたった1回の質問に「あなたが言うとおり、わたしはそれです(22:70)」と答えるご計画をされていたからだと思います。それゆえにペテロが、イエス様の正体を「神のキリストです」と言ったとき(9:20)、そのことを誰にも話さないように口止めされました。それはイエス様がキリストだと名乗ってこの世を治めることが目的ではなかったからです。イエス様の最終目的は、困窮する人や病気の人を一時的に癒すことではなく、すべての人がかかえる罪をご自分が身代わりとなり神にささげることでした。その罪は本来イエス様が犯したものではなく、全人類が背負わなければならないものだったのです。サドカイ人は復活のことをイエス様に聞きましたが、イエス様は復活のあとには死ぬこともなく、めとることも、とつぐこともないと言われました(35-36)。その復活を実現させるためにも、人が罪に死に、神にさばかれ永遠の滅びに至ってはならないのです。人がキリストとともに永遠に神と生きるためにも、十字架が必要なのです。