ダニエル5章 彼がその解き明かしをいたしましょう

ダニ5:12「王がベルテシャツァルと名づけたダニエルのうちに、すぐれた霊と、知識と、夢を解き明かし、なぞを解き、難問を解く理解力のあることがわかりましたから、今、ダニエルを召してください。そうすれば、彼がその解き明かしをいたしましょう」

史実と照らし合わせるなら、ベルシャツァルは父のナボニドゥスの遠征の留守を任させた摂政で、皇太子の立場でした。ただし、王の子であり後継者が、父の留守中に王と呼ばれることは珍しくありません。また、大宴会を開いたり、余興でエルサレムの金の盃を見せびらかせたのも、若さゆえだと思います。ベルシャツァルの時代までダニエルが呪法師の長であり、夢の解き明かしの話はネブカデネザルが生きていた時代には有名で誰もがダニエルを知っていました。年が過ぎ、次王になってもダニエルのポジションはそのままでバビロンに仕えていたのです。何年もの間に、神の力で解き明かすようなことが起きておらず、人の指が現われ文字を書くことを見た瞬間に王母の頭にはひらめくものがあったのでしょう。ベルシャツァルはダニエルに解き明かしができたなら、第3の権力を与えると約束します(16)。なぜなら、第2の権力は皇太子である自分なので、それに次ぐ権力という意味で「第三の権力」と言ったのです。ダニエルはネブカデネザルが理性を失い、獣と暮らしたことを知っていました(21)。それをベルシャツァルが見ても天の主を認めなかったので、指で文字が書かれ、その日のうちにベルシャツァルは死にます(30)。