エレミヤ25章 七十年の終わりに

エレ25:12「七十年の終わりに、わたしはバビロンの王とその民、―主の御告げ―またカルデヤ人の地を、彼らの咎のゆえに罰し、これを永遠に荒れ果てた地とする」
エレミヤが初めて70年という数字を口にしています。それはダニエルが解き明かした「メネ、メネ、テケル、ウ・パルシン(ダニ5:25)」のときで、ベルシャルァルがバビロン王の時代でした。この段階では主はまだユダヤ人の帰還と神殿再建には触れていません。「あなたがたをこの所に帰らせる(29:10)」と預言されるのはもう少し後になります。バビロンがさばきを受けると言われたのは、ネブカデネザル元年のときです(1)。アッシリアは圧政で制圧した近隣諸国を統治していましたがうまくいかず、ニネベの戦いで(BC612)、ついに首都ニネベは陥落しバビロンが次の帝国になりました。そのような、まだバビロンができたばかりの頃にバビロンへのさばきが預言されています。イスラエルの民はまだ捕囚にあっていません。エホヤキム第4年とあるので(1)、エホヤキンがバビロンに降伏し第1回目の捕囚には遭っていません(2王24:12)。また第2回目の捕囚、つまりゼデキヤがバビロンに反逆するには17年ぐらいの時間があります。70年の間にエジプト、ペリシテ、アラビヤ(19-26)などすべての国々が、主の前で正しいわけではありません。全ての王が主の「憤りのぶどう酒(15)」を飲み、やがて主からのさばきを受けるようになるのです(29-30)。