ホセア7章 彼らは踏みにじられよ

ホセ7:13「ああ、彼らは。彼らはわたしから逃げ去ったからだ。彼らは踏みにじられよ。彼らはわたしにそむいたからだ。わたしは彼らを贖おうとするが彼らはわたしにまやかしを言う」
預言者ホセアの時代は、ヤロブアム2世の時代だとあります(1:1)。北イスラエル国の中では、最長在位の王で41年間王でした(2王14:23)。ヤロブアム2世の時代にイスラエルは領土を回復し、歴代最大の領地になっています(2王14:26)。そのような、言うなれば最も繁栄したイスラエルにホセアは警告を発せなければなりませんでした。それは、国自体の心がかたくなになり、もう何を言っても聞く耳を持たないところまで来ていたからです。領土は回復したけれども、神を信じる信仰は回復されませんでした。良いことが起きるなら、過去に失敗をしていても、まあいいか、と妥協する場合があります。しかし、神は「わたしが彼らのすべての悪を覚えている(2)」と語り、もし悔い改めて主に立ち返らなければ(10)、懲らしめを受けるだけです。主は彼らを贖おうとしますが、彼らの耳には神のことばが届きません(13)。ホセアが姦淫の女を妻にしたことも(1:2)、彼女が他の男に走り、買い戻したのも(3:2)、すべてはイスラエルに対するメッセージでした。どんなに罪を犯しても、神はイスラエルを思い、贖って、買い戻されようとさえしてくださります。それでもイスラエルの民が神に背を向けているのなら、「彼らは踏みにじられよ(13)」と辛い決断をされるのです。