ホセア8章 あなたを知っている

ホセ8:2「彼らは、わたしに向かって、「私の神よ。私たちイスラエルは、あなたを知っている」と叫ぶが」
「あなたを知っている」の「知っている」はヘブル語「yada(ヤーダ)」が使われており、知識だけでなく、経験的にも理解しているというニュアンスがあります。また、イスラエルに王が立てられ、首長が選ばれても、主は「わたしは知らなかった(4)」と言われています。この「知らなかった」も「yada」が使われています。イエス様は「わたしに向かって「主よ、主よ」と言う者がみな天の御国に入る(マタ7:21)」わけではない、と言われ、神に近い者だとどんなに演出しても、神ご自身は人の心を見られるので、その言葉が本当かどうかがわかってしまいます。イスラエルの民が「あなたを知っている」と言いたかったのは、先祖がエジプトから導き出され、多くの奇跡とともに約束の地に入って、ダビデ、ソロモンと偉大な王の下で繁栄させてもらったことを知っているという意味だと思います。イスラエルの民の生活には、離しようのない習慣として神を崇める行為が残っています。彼らが個人的に神と交わろうが、形式的に神を礼拝しようが、神の律法は生活の一部になっています。それでも、自分たちを選んでくださった神への裏切りは、目に余るものがあるのです。たとえアッシリアに贈り物をしても(9)、主のさばきは止まりません。