創世記10章 これからペリシテ人が出た

創10:14「パテロス人、カスルヒム人―これからペリシテ人が出た―、カフトル人を生んだ」

アラブ人に彼らの祖先を尋ねるとイシュマエルが彼らの祖先だと答えます(16:15)。一方、パレスチナの語源は「ペリシテ」で、聖書の記述では、ハムの子孫で次男のミツライムからペリシテ人が生まれたことになっています。アラブ、パレスチナはよく混合されますが、パレスチナは土地の名前として使われることが多いようです。それでも彼らの地の名前の由来が、聖書に出てくるペリシテ人だということはあまり知られていません。ペリシテの先祖カスルヒム人はハムの孫で、カスルヒムは「要塞」とか「防御する」という意味があります。ペリシテがパレスチナの語源だということで、アラブ人と同一視されがちですが、もともとアラブはアラビヤ半島の住人を指す言葉でした。彼らのイシュマエル先祖説は、自分たちも聖書の神の約束の民アブラハムから派生した約束の子だと主張したがっているように思えます。実際に、イスラム教の創始者ムハンマドは、天使ガブリエルから掲示を受けたことになっており、ガブリエルは聖書の神の使いです。それゆえに、イスラム教の神「ア・ラー」は、聖書の神を指しています。聖書の中では「あなたの子孫は、わたしが大いにふやすので、数えきれないほどになる(16:10)」という約束があり、彼らはその約束を主張しています。