ヨブ記34章 神に対してことば数を多くする

ヨブ34:37「彼は、自分の罪にそむきの罪を加え、私たちの間で手を打ち鳴らし、神に対してことば数を多くする」

確かにヨブは多くを語り、弁明を繰り返していましたが、エリフのいうように「不法を行なう者どもとよく交わり、悪人たちとともに歩んだ(8)」りしたのでしょうか。また「神と親しんでも、それは人の役に立たない(9)」とヨブが本当に言ったのでしょうか。さらに、エリフのいうことに耳を傾けよと2回も訴えています(2、16)。これはヨブを訪ねてきたエリファズ、ビルダデ、ツォファルの3人に向けて語った者で、3人があまりにも不甲斐ないので若輩のエリフが怒って発したものです。エリフの主張はこうです。「神は決して悪を行なわない(12)」「不法を行なう者どもが身を隠せるような、やみもなく、暗黒もない(22)」とあり、ヨブがどんなに罪や失敗を隠そうとしても、神の御目が地上に注がれている限り、それを見過ごすこともなく、またそれに対して正しい公義が行なわれるはずだと言っているのです。エリフの主張は神の側に立ったもので、ヨブが多くを語って自分は間違っていないと主張したことへの怒りが感じられます。それでも、エリフが言ったことはヨブを含め、他の3人もすでに知っていることではないでしょうか。エリフは自分こそ悟っているのだと言わんばかりの辛口の主張が続きます。