ヨブ記36章 神のような教師が

ヨブ36:22「見よ。神は力にすぐれておられる。神のような教師が、だれかいようか」

もしエリフがここまで悟っていたのなら、ヨブに起きたことが神からの戒めであり、教えであることに気づけたのではないでしょうか。神が強く、しかし、誰をもさげすまない(5)と知っているのであるならば、ヨブに起きたことに目を留めたとき、ヨブの不正よりもヨブの信仰に注意すべきではなかったでしょうか。エリフは自分の知る限りの神の偉大さを4人に語り続けていますが、おそらく、これらのことはヨブを含む4人はすでに知っていたことだと思います。32章から始まったエリフの言い分は、聖書学者の間で長い間謎とされてきました。その理由の1つは、エリフに対してのヨブや友人3人の反応が書かれていないこと、もう1つとして、エリフが語り終えた直後に主が嵐の中から登場し、エリフに対して何のことばも発していないことが挙げられます。ただし、「知識もなく言い分を述べて、摂理を暗くするこの者はだれか(38:2)」がエリフに対してのことばだとする見解もあります。主が語られたとき、エリフや3人の友人とヨブはどのような顔をして聞いていたのでしょう。それぞれが、神の正しさ、清さを語り合っていたのです。エリフもまた、今回のことで大きな教えを神から受けた1人ではないでしょうか。