ヨブ記37章 懲らしめのため

ヨブ37:13「神がこれを起こさせるのは、懲らしめのため、あるいは、ご自身の地のため、あるいは、恵みを施すためである」

どんなに人が繁栄を誇り、地に巨大な王国を立てようとも、神の御力にはかないません。王を祝う祝宴を開こうとしても、大雨や風、雪や雷などの天候ではどうすることもできません。そのようなときには獣は巣にもぐり、ほら穴にうずくまるのだとエリフは言います(8)。エリフはおもに天候について語っていますが、雲が水蒸気でできていることを知っていました(11)。ともすれば、歴史の中では悪天候は神の怒りだとして恐れられていましたが、科学の発展により気象現象はほとんど説明がつくようになっています。それでも、風がどこから吹き、竜巻や稲妻がなぜ起きるのかは解明されていません。人は台風ができる気象の条件を知ることはできますが、いつどこで起きるのかはわかりません。地震も同じことです。エリフはヨブに対して、これらのことに目を留めるように促しています。それは、人を懲らしめたり恵みを施すためだとあります。さらに、このことは神ご自身が造られた地のために起こされることだと言っています(13)。エリフはこのような気候に関することを見ても、神を恐れる者を神が見放すことはないと言っています(23)。暗にヨブが苦しめられたのは、神を恐れなかったからだと示しているようですが、エリフにはまだことの本質が見えていないようです。