レビ記14章 その家の壁に出ていて

レビ14:37「その患部を調べて、もしその患部がその家の壁に出ていて、それが緑がかったか、または赤みを帯びたくぼみであって、その壁よりも低く見えるならば」

おそらくツァラアトは空気感染をしないカビから生じる悪性のできもののことだと思われます。もし、患部に触れるなら感染の恐れがあります。そのため、家の中で寝る人、食事をする人は衣服を洗わなければなりませんでした(47)。祭司は患部に触ることなく、見ただけでそれがツァラアトかどうかを判定しなければなりません(36-37)。ツァラアトは昔の訳では「らい病」と訳されたために、多くの誤解を生みました。聖書に書かれているツァラアトの特徴は患部が白くなることが挙げられ、それ以外に熱や痛みといった症状については書かれていません。つまり、ツァラアトにかかっても人に移すことがなければ普通に生活はできていました。しかし、その扱いは罪人のようで、宿営の外で暮らさなければなく、もし人と出会うなら口髭をおおって「私は汚れています」と宣言しなければなりませんでした(13:45-46)。ツァラアトが発病したかもしれないというのは、家の中のカビの状態からも判断でき、祭司はツァラアトの疑いのある人の家を調べる必要があります。家の中の家財道具を全部外に出し、おもに壁を中心に緑か赤のしみがあるかどうかを調べるのです(37)。医者でも学者でもない祭司には重い責任があるのです。