ヨシュア記8章 うしろから町に向かう伏兵

ヨシュ8:4「そのとき、ヨシュアは彼らに命じて言った。「聞きなさい。あなたがたは町のうしろから町に向かう伏兵である。町からあまり遠く離れないで、みな用意をしていなさい」」

孫子の兵法では、10倍の戦力差があるなら敵を包囲し、5倍の戦力差なら正攻法で攻め続け、2倍の戦力差なら正面と背面の2方向から攻撃するようになっています。ヨシュアイスラエルの兵士から勇士3万人を選んだと書かれています(3)。さらにベテルとアイの間に5000人を伏兵として配置しています(12)。それに対してアイで打たれた者は男女合わせて12000人で(25)、これがアイの全住民だったと書かれています。孫子の兵法とおりなら、35000人対12000人と戦力差は2倍以上で挟み撃ちにするには最適の条件だったと思います。しかも、アイで打たれた者は兵士でない女も含まれており兵力差ではイスラエルが圧倒的に有利だったと考えられます。それでも神が敵をおびき出し、2方向攻撃を仕掛けたのは、城壁を持つ町を攻撃する難しさを知っていたからだと思います。すべては主の言われたとおりで、今回は前回のように戦利品を自分のものにするような輩はおらず、すべて主が命じられたとおりに行ないました(27)。モーセの時代にもアマレク人と戦ったときにモーセが手を上げ続けていましたが(出17:11)、今回はヨシュアがその役割を担い、差し伸べた槍を聖絶するまで下げることはありませんでした(26)。