エレミヤ49章 ケダルとハツォルの王国

エレ49:28「バビロンの王ネブカデレザルが打ったケダルとハツォルの王国について。主はこう仰せられる。「さあ、ケダルへ攻め上り、東の人々を荒らせ」」
ケダルはイシュマエルの次男から生まれた民族で(1歴1:29)、アラビヤ人の祖先です。一方、ハツォルはカナンに古くから住む民族で、ヨシュアの時代にはヤビンという有力な王がいて、ヨシュア率いるイスラエルと戦っています(ヨシュ11:1-9)。ハツォルについては、「のんきな国(31)」と主が言われるほど、対外の攻撃や侵略に疎かったようです。「そこにはとびらもなく、かんぬきもなく、その民は孤立して住んでいる(31)」とあるように、城壁で囲まれた町を持たず、家畜の群れが分捕り物になるとあるように(32)、おもに遊牧をして生活していたようです。預言ではモアブ、アモン、エラムについてはその預言の最後に「繁栄を元どおりにする(48:47、6、39)」と語られています。これらん民族もイスラエルと同様に、一時的にはバビロンに攻撃され、町が破壊され、バビロンに連れていかれたりしますが、主が決められたある時期になると、再び集められ栄えるようになるのです。それは「終わりの日(39)」ということばが使われています。ヘブル語「achariyth(アハリース)」は、「終わり」や「後の」という意味があり、我々が思いつかないずっと後にそのことが起きるようです。