1列王記16章 主のことばのとおりであった

1王16:34「彼の時代に、ベテル人ヒエルがエリコを再建した。彼は、その礎を据えるとき、長子アビラムを失い、門を建てるとき、末の子セグブを失った。ヌンの子ヨシュアを通して語られた主のことばのとおりであった」
ヨシュアがエリコを陥落したのは600年以上も前のことです(ヨシュ6:2-20)。エリコは約束の地制服の象徴であり、神が言われた「乳と蜜の流れる国(レビ20:24)」に入るためには越えなければならない関門でした。それは、偵察の段階から始まっていました。ヨルダン川を渡った先は実り豊かな地が広がってはいるものの、巨人が支配し約束の地に入ることを怖がり(民13:27-33)、唯一、ヨシュアとカレブだけがアマレクを征服できると思っていました。エリコの壁はイスラエルの民の攻撃でなく、神の不思議な力によって崩れたのです(ヨシュ6:20)。それを目撃したヨシュアは「この町エリコの再建を企てる者は、主の前にのろわれよ。その礎を据える者は長子を失い、その門を建てる者は末の子を失う(ヨシュ6:20)」と誓い、二度とエリコが再建することがないように宣言しました。この預言がアハブの時代に成就したのです。これはベテル人ヒエルが招いた呪いで、ヨシュア記を読んでいたイスラエルの民なら決して手を出さなかったエリコ再建です。イスラエルの民はバアルやアシェラ像を拝んではいましたが(32-33)、ヨシュアの預言の成就を見て何も感じなかったのでしょうか。アハブはイスラエルでも最悪の王です。彼の影響は全国民に及びました。