ルカ14章 安息日だからといって

ルカ14:5「それから、彼らに言われた。「自分の息子や牛が井戸に落ちたのに、安息日だからといって、すぐに引き上げてやらない者があなたがたのうちにいるでしょうか」」

13章でも会堂管理者が「働いてよい日は六日です。その間に来て直してもらうがよい。安息日には、いけないのです(13:14)」と安息日にいやしを行なうことを禁じることを言っています。そのときも家畜を引き合いに出して、牛やろばを川まで水飲みに連れで行くではないかと言われています(13:15)。今回も家畜を引き合いに出し、さらに「自分の息子」までたとえとして挙げています。井戸に家畜や人が落ちたのなら、放っておけば死んでしまうでしょう。すぐにでも人を呼んで引き上げてやらないと命に関わります。しかし、そのような引き上げの作業も「労働」だと判断されるのです。「今日は安息日だから、あしたまた引き上げよう」とはならないのです。ましてや自分の子が井戸に落ちたのなら、なりふり構わず助けるでしょう。水腫は皮下脂肪に水が溜まる病気で、外見が変わるので一目でその人が水腫を患っているとわかるものです。その人をいやしたのを見て、パリサイ人たちは黙っていました(4)。それは、安息日の「どんな労働してはならない(出20:10)」という律法が、人の命にも関わることでも無視して安息を守れという意味ではなかったのを悟ったからです。「人の子は、安息日の主です(6:5)」と言われたのは深い意味があったと思います。