ルカ13章 安息日にはいけないのです

ルカ13:14「すると、それを見た会堂管理者は、イエス安息日にいやされたのを憤って、群衆に言った。「働いてよい日は六日です。その間に来て直してもらうがよい。安息日には、いけないのです」」

会堂管理者がどれほどの権威を当時持っていたのかはわかりませんが、シナゴーグを整え、7日ごとに人が集まる会堂を管理していた者は、パリサイ人のように語っています。もちろん、それなりに律法に通じており、聖書のことばも理解していたと思われます。おそらく、18年病の霊につかれていた女も毎週シナゴーグに通っていたので、会堂管理者も彼女を知っていたと思います。その女の曲がっていた腰がいやされるのを目の当たりにしても、その奇跡に驚くどころか、安息日にいやしを行なったことを責めています。いやされた女は神をあがめたのに対して(13)、あまりにも事務的な態度です。イエス様が言われた牛やろばに水を飲ませに連れて行く(15)、というのは、安息日にはシナゴーグまでの最長800ー1キロメートルまでは歩いても労働とはみなされませんが、家畜を水場に連れて行くのにその距離を超えることもあったようです。そして、家畜のためには労働とみなされる距離を連れて行くのに、18年も病を患った女をいやしたのを責めるのはおかしいと言われているのです。目の前の不思議な出来事よりも、律法を守ることを優先しています。安息日が誰のために作られたのかは会堂管理者には理解できなかったのです。