ピリピ4章 何も思い煩わないで

ピリ4:6「何も思い煩わないで、あらゆる場合に、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい」

心に思い煩いがあるからこそ祈るのだと思っていましたが、パウロは何も思い煩うことはないと言います。必要を神に願うときには、心が平安であり、感謝をもって祈る必要があります。「あれが足りない」「これが必要」ばかりでは、満ち足りていない証拠です。パウロは「どんな境遇にあっても満ち足りることを学びました(11)」とあるように、他人と比較したりしないで、今ある境遇は神からのものだと感謝を捧げていたのだと思います。また、「金銭を愛する生活をしてはいけません。いまあるもので満足しなさい(ヘブ13:5)」ともあり、パウロが金銭に縛られる生活から解放されていたことがわかります。それは申命記に書かれている「主ご自身が、あなたとともに進まれるからだ。主はあなたを見放さず、あなたを見捨てない(申31:6)」を挙げ、主が共にいることを確信していたからです(ヘブ13:5)。富むときに喜ぶのは簡単ですが、パウロのように貧しさや飢えるときにも対処できる秘訣を心得るのは難しいことです。それは「私を強くしてくださる方によって、どんなことでもできる(13)」というパウロの悟りがそうさせたのではないでしょうか。神がともにいるという確信ほど、強い味方はないからです。