1列王記12章 イスラエル人と戦ってはならない

1王12:24「『主はこう仰せられる。上って行ってはならない。あなたがたの兄弟であるイスラエル人と戦ってはならない。おのおの自分の家に帰れ。わたしがこうなるようにしむけたのだから』」そこで、彼らは主のことばに聞き従い、主のことばのとおりに帰って行った」

神の人シェマヤ(1)はダビデが祭司を任命したときにその名が書かれています(1歴15:11)。ダビデの死後も神のことばを預かりイスラエルの民に告げていたのでしょう。イスラエルとユダはまだ完全には分かれていなかったので、ダビデが任命したシェマヤのことばには説得力があり、イスラエルの民も従ったのだと思います。しかも「あなたがたの兄弟であるイスラエル人と戦ってはならない(24)」と言われるならなおさらのことです。しかし、ソロモンの堕落ぶりは急展開です。聖書には「ソロモンが年をとったとき(11:4)」とあるので、彼の思考にもキレがなくなり、判断力に衰えたころにサタンが誘惑の手を延べたのだと思われます。きっかけは異邦の妻たちです。中には政略結婚で妻になった者もいたでしょう。しかし、700もの国が近隣にあるわけもなく、やはりソロモンが女にうつつをぬかしていたのだと思います。聖書には「ソロモンは彼女たちを愛して、離れなかった(11:2)」とあります。それが1つの異邦の神だけならまだしも、アシュタロテ、ミルコム、モレクと異邦の神が勢ぞろいしています(11:5-7)。そのたまに「高き所」を作ったのなら、神の怒りはいかほどのものか推してしるべしです。