女の求めていたもの

ヨハ4:12「あなたは、私たちの先祖ヤコブよりも偉いのでしょうか。ヤコブは私たちにこの井戸を与え、彼自身も、彼の子たちも家畜も、この井戸から飲んだのです」
ユダヤ人はサマリヤ人と付き合いをしないわりには(9)、女は自分の祖先がヤコブであることを強調しています。スカルという土地はヘブル語で「シェケム」だったと言われ、シェケムの土地はヤコブが天幕を張った一部を買ったと記録に残っています(創33:19)。井戸を掘ったかどうかはわかりませんが、ヤコブの土地だったことは間違いありません。サマリヤはユダとベニヤミン以外の10支族が建てた国で、付き合いが無いとしても、彼女が言う祖先がヤコブというのは本当のことです。女は聖書を読んでいました。彼女の口から「キリスト(25)」という名前が出てくることは驚きです。5人も夫を変え、男に期待し、裏切られ、それでもなお男と暮らしている女は、御言葉に耳を傾け神に解決を求めていました。イエス様が自分の過去を言い当てたとき、彼女の心にはすぐに聖書に書かれてある「キリスト」が浮かんだのです。「この人なら、私の問題を解決してくれる…あるいは解決する方を知っている」そんな思いの女の前にまさに、イエス様がおられたのです。感動的な一シーンです。