エジプトその後

出14:28「水はもとに戻り、あとを追って海にはいったパロの全軍勢の戦車と騎兵をおおった。残された者はひとりもいなかった」
エジプトから出たヘブル人は壮年男子60万人となっており(12:37)、単純に考えて60万人分の労働者を失ったことになります。エジプトがヘブル人を惜しがったのは、何か壮大な建造物を建設している最中だったからではないでしょうか?出エジプトの記述に、ヘブル人がレンガを作らされている話がありましたが(5:6)、神殿や街でも作っていたのでしょうか?パロ(あるいはファラオ)は王の称号で、実際の名前は出てきていません。多くの聖書学者はラムセス2世が、出エジプトのときの王だったのではないか、と推測しています。もしそうならば、ラムセス2世の時代に多くの建造物が建てられていることと、60万人の労働者の存在は歴史的に見ても事実の裏づけになるのではないでしょうか。逆に大量の労働者を失い、全世帯の長男を殺され、エジプトにいたおそらく全兵力を一気に失った後のエジプトがどうなったのかが気になります。兵力が整えられ、成人した大人が働けるようになるには、少なくとも20年はかかるでしょう。ラムセス2世の死亡推定年齢は90才だと言われています。出エジプトを経験した王はその後も権威を失わず、エジプト再生を果たしたのでしょうか?