出エジプト8章 私のために祈ってくれ

出8:28「パロは言った。「私は、おまえたちを行かせよう。おまえたちは荒野でおまえたちの神、主にいけにえをささげるがよい。ただ、決して遠くへ行ってはならない。私のために祈ってくれ」」

エジプトの呪法師がモーセの真似をして、彼らの秘術でかえるをエジプトに呼び寄せたので(7)、カエルの数は倍にも膨れ上がっていたはずです。このカエルの死骸にぶよとあぶが卵を産みつけたのだと思われます。2種類の虫の孵化の時間が異なったために、最初はぶよ(17)、次にあぶが氾濫したのではないでしょうか(24)。聖書にはぶよがどうやっていなくなったかが書かれていませんので、ぶよとあぶが同時にエジプトを襲った可能性があります。ここでパロは一大決心をします。彼はエジプトの呪法師でさえできない不思議を行なうモーセとアロンには、彼らの言うとおり背後にはヘブル人の信じる神がついていると考えました。しかも、この神に逆らうととんでもない仕打ちが待っていることもだんだんわかってきました。最初、民が苦しみ水が飲めなくなっても気にも留めなかったパロも(7:23)、エジプト全土に広がったかえると虫の死骸で相当臭くなっていたことには気づいたはずです。そこで、ヘブル人たちに3日だけ休みをやり、主にささげ物をしたら戻ってきて普段の奴隷の生活に戻そうと計ったのです。しかも、ヘブル人の神にはパロ自身のために祈れと都合のいい条件を付けています(28)。パロにはまだことの本質が見極められていないのです。