アマレクとの戦い

出17:9「モーセヨシュアに言った。『私たちのために幾人かを選び、出て行ってアマレクと戦いなさい。あす私は神の杖を手に持って、丘の頂に立ちます』」
これまでのイスラエルの旅はもっぱら水や食料にまつわる出来事に終始しており、生活の最低限の基盤さえ整えるひまもなくエジプトを出たことがうかがえます。ここで始めての戦いが起きました。相手はアマレク人でエサウの子孫にあたります(創36:12)。モーセヨシュアに戦いの指揮をゆだねます。聖書でヨシュアの名前が登場するのはこの箇所が初めてです。奴隷の生活の長かったイスラエル人にとって戦闘は不慣れで、当然劣勢になってしまいます。しかも申命記によると、アマレク人はイスラエルの隊列の後方の弱っているところから攻撃した、とあります(申25:18)。モーセは戦闘員の数を増やしたり、飛び道具を使ったりと、戦略には頼らず、ただ主に拠り頼んだのです。手を上げる行為は、自分をさらけ出し、非力であることを認めるものだと思います。何もできない、バンザイの状態を主に示し、ただ主だけが助け手であることを求める姿に主も応えてくださいました。それでもモーセは手を上げることに疲れ、次第に手が下がってしまうのです(11)。立つことも、手を上げることにも疲れるときに助けてくれるのは兄弟でした。フルはユダ族以外詳しいことはわかりませんが(31:2)、教会の中に信仰の助けになる兄弟がいることは大きな救いとなります。