1サムエル記 あなたが主のことばを退けたので

1サム15:26「すると、サムエルはサウルに言った。「私はあなたといっしょに帰りません。あなたが主のことばを退けたので、主もあなたをイスラエルの王位から退けたからです」」
アマレクと言えば、荒野でイスラエルと戦い、モーセが丘の上に立ち両手を挙げているときは、イスラエルが優勢になり、手が下がると劣勢になった…という話を思い出します(出17:8-11)。この出来事は後にモーセが思い出して「道であなたを襲い、あなたが疲れて弱っているときに、あなたのうしろの落後者をみな、切り倒したのである(申25:18)」と語っています。ただ戦ったのでなく、アマレク人が非常に卑怯な手を使って背後から襲ったことがわかります。そのことを主も覚えていて、これを機にサウルに聖絶を命じたのです(3)。しかし、サウルは自分の判断を優先させました。それは最上のものをいけにえとして捧げれば主は喜ばれるだろう、という勝手な思い込みだったのです。自分は良いことをしていると思っているサウルはサムエルに「私は主のことばを守りました(13)」と言っています。ここに神と人との間に隔たりがあることがわかります。この後サムエルはエッサイの長男を見て、この男が次の王だ…と思います(16:6)。しかし、主は「人はうわべを見るが、主は心を見る(16:7)」とサムエルを戒めています。サウルの犯した罪はサムエルでさえ陥る過ちでした。