何が正義なのか

士20:13「「今、ギブアにいるあのよこしまな者たちを渡せ。彼らを殺して、イスラエルから悪を除き去ろう。」ベニヤミン族は、自分たちの同族イスラエル人の言うことに聞き従おうとしなかった」
何が「悪」で何が「正義」なのでしょうか?同性愛の町ギブアに泊まるようになったきっかけは、そばめの父がしきりにレビ人を引き止めたからです(19:3-10)。そばめをよこしまな者たちの中に投げ出したのはレビ人で(19:25)、彼は何事もなかったように寝て、翌朝戸口で倒れて死んでいるそばめに「立ちなさい、行こう(19:28)」と平然と言うのです。レビ人が逆上してそばめの遺体を切り刻んで送り、怒りをあらわにするのは勝手ですが(19:29)、自分の態度には何の落ち度もなかったと言うのでしょうか?イスラエルはレビ人の説明に納得し、怒りましたが(5-6)、死んだとはいえ愛する人を切り刻んで送るなどという行為は、いったいどういう感情なのか理解に苦しみます。それぞれに言い分があり、だれもさばくことができないなら、ここに書かれているように戦争をするしかないのです。ベニヤミン族も事件にかかわったよこしまな者たちを差し出せば、ひょっとしたら事態は変わっていたかも知れません。イスラエルが税や労働、兵役が王を定める条件だとしても(1サム8:11-17)、王を求める気運が次第に整っていきます。