士師記20章 ユダが最初だ

士20:18「イスラエル人は立ち上がって、ベテルに上り、神に伺って言った。「私たちのため、だれが最初に上って行って、ベニヤミン族と戦うのでしょうか。」すると、主は仰せられた。「ユダが最初だ」」
ベニヤミンの領地はヨセフ(エフライム)とユダの間にありました(ヨシュ18:11)。ベニヤミンの町の中にはエルサレムがあり(ヨシュ18:28)、ダビデがここを首都としたために(2サム5:7)、ベニヤミンとユダ族は統合されていきます。やがて国が南北に分かれるときもユダとベニヤミンが南ユダ国、残り10部族が北イスラエルとなりました。最初に神がユダを選んだのは、最も近くに住んでいて、地の利を知っていたからだと推測されます。しかし、初戦では22,000人を失ってしまいます(21)。最終的にはこの戦いでベニヤミンは600人まで減り(47)、この恥ずべき行為を犯したギブアの者たちはみな殺されてしまいます(46)。ベニヤミン族の存亡の危機ですが、イスラエルの他部族の機転で彼らは生き延びます(21:22)。その結果、サウルが生まれ(1サム9:21)、エステルもペルシャ王の妃となり(エス2:5)、新約ではパウロがキリストを伝える使徒となっています(ロマ11:1)。しかし、それ以上にユダ族とのつながりは強く、古くは創世記の中にベニヤミンの代わりにユダが自分を人質にするように願っている話があります(創44:33)。ユダとベニヤミンは切っても切れない関係にあるのです。