ベリヤアルのことば

詩101:3「私の目の前に卑しいことを置きません。私は曲がったわざを憎みます。それは私にまといつきません」
「卑しいこと」は新改訳の下の注解には「ベリヤアルのことば」とあります。原語では「beleyah'al(ベリヤアール)」となっており、申命記では「よこしまな者」と訳され(申13:13)、またサムエル記ではエリの子たちは「よこしまな者(1サム2:12)」と書かれ、やはり下の注解で「ベリヤアルの子」だと訳されています。旧約ではそれぞれ「よこしまな」とか「卑しい」とか訳されていますが、唯一新約ではコリントの手紙の中で「キリストとベリアルとに、何の調和があるでしょう(2コリ5:15)」とあり、パウロもベリアルをサタンのことだと認識していたようです。ダビデはサタンの語ることばを自分の前には置かない、と言い、主にのみ仕えることを告白しています。旧約ではベリヤアルを訳していますが、訳せない単語もありスケープゴートの語源になった「アザゼル」はそのままの語で載っています(レビ16:10)。これらは悪魔のことを指しており、現在でもヤギに角が生えたサタンの絵が残っています。ダビデは天のことを考えつつ、サタンの存在も知っていたようです。