ソロモンの知恵

1王3:27「そこで王は宣告を下して言った。「生きている子どもを初めの女に与えなさい。決してその子を殺してはならない。彼女がその子の母親なのだ」」
ソロモンが知恵を願った理由は「数えることも調べることもできないほど、おびただしい民(8)」をさばくことができないと考えたからです。ソロモンは目を覚ましたとき、自分の見た夢を単なる夢だと思わず、主からの語りかけだと悟りました(15)。それほど当時のソロモンは主に近く、主を礼拝する心があったのです。夢の結果はすぐに表れます。「ふたりの遊女(16)」が王に直訴するのです。おびただしい民の中でも下の層の人たちです。おそらく、王に謁見するのに身分も貢ぎ物や金銭などの条件は必要なかったのだと思われます。誰もがソロモンの神からの知恵に触れることができ、ソロモンも惜しみなく主から授けられた知恵を身分に関係なく与えたことを証明するエピソードです。他にも数え切れない訴えがあったはずですが、聖書はこの話だけを取り上げています。それは「嘘」にまつわる訴えでした。いつわりを言う心はサタンからのものです。主の知恵はいつわりを見抜き真実を表します。母の愛がいつわりに勝ったとき、ソロモンの知恵が天からのものだと知ることができます。「愛」がサタンの策略を打ち破るのは主の方法だからです。