イゼベルにそそのかされ

1王21:25「アハブのように、裏切って主の目の前に悪を行なった者はだれもいなかった。彼の妻イゼベルが彼をそそのかしたからである」
22章では預言者が偽りを言ったのは、主の前にいたある霊がそうさせたと書かれています(22:23)。そして、主はアハブをラモテ・ギルアテで倒そうとしました。アハブが主の前で悪を行なったのは妻イゼベルのせいです。「そそのかす」のヘブル語「suth(スース)」には「誘惑する」や「扇動する」などの意味もあり、アハブがイゼベルの言いなりだったことがうかがえます。原因と結果がここに書かれており、アハブが倒されるときにも主のご意思が背後にあったことがわかります。アハブは自分勝手でぶどう畑が手に入らないとふてくされ(4)、ヨシャバテと戦いに出かけるときもヨシャパテだけ王服を着せ、彼が目立ち狙われるように画策しました(22:30)。発想が幼稚で、わがままな様子はとても王の器とは思えませんが、エリヤから死ぬ預言を聞いたときはさすがに荒布をまとい、断食をし、荒布を着て伏した、とあります(27)。アハブが人生の中でわずかでもへりくだる心を持ったことに主は目を留め、少なくともアハブの生きている間はわざわいを下しませんでした。天の父なる神はほんのわずかなチャンスを見過ごさず、人に対し正しい判断をしてくださるのだと思います。