2歴代誌19章 さばきつかさを立て

2歴19:5「さらに、彼はこの地、すなわち、ユダにあるすべての城壁のある町々にさばきつかさを立て、町ごとにこれを任命し」
イスラエルのアハブには、聖書の中でも最も名高い預言者エリヤがいました(1王17:1)。エリヤは神の霊を受け、たびたびアハブに忠告しましたが、アハブはことあるたびにそれを退けています(1王18-19章)。一方、ヨシャパテには予見者エフーがおり(2)、アラムとの戦いにユダ王と仲良く出陣したことに言及します。「主を憎む者たちを愛してよいのでしょうか(2)」は、アラムを指しているようにも思えますが、バアルを慕うアハブのことのように聞こえます。ヨシャパテは再度、ユダ全土に神に立ち返るように命じます(4)。そしてヨシャパテは町々には「さばきつかさ」を立てたとあります(5)。この「さばきつかさ」は、士師記の士師「shaphat(シャファット)」のことであり、王が国を治めるようになってからは、初めての登用になります。ヨシャパテのヘブル語「yehowshaphat(イエホシャファット)」は、英語「jehovah has judged」と訳され「主は治められる」という意味です。自分の名にもある「shaphat」を用い、民が混乱しないように、正しく判断をする者を立てて導いたのです。同じ神のことばを聞いても、アハブとヨシャパテとでは、その対応がまるで違っています。