2歴代誌18章 アハブと縁を結んだ

2歴18:1「こうして、ヨシャパテには富と誉れとが豊かに与えられたが、彼はアハブと縁を結んだ」
アハブが王になったのは、アサ王が死ぬ3年前だとありますが(1王16:29)、ほぼ同時期に王になった二人でした。ヨシャパテは35歳で王になり、25年間ユダの王でした(1王22:42)。ヨシャパテは富と誉れが与えられていたため、イスラエルとは争わない方針でした(1王22:44)。おそらくヨシャパテが先に自分の息子に「ヨラム」と名付けたのだと思います。アハブはヨシャパテに習い次男に「ヨラム」と名付けています。子どもに同じ名前を付けるだけでなく、さらに関係は進み、ヨシャパテは自分の息子ヨラムに、アハブの娘「アタルヤ」を嫁にもらうのです(21:6)。これが「縁を結んだ」の意味です。しかし、アハブの妻、すなわちアタルヤの母はシドン人イゼベルで(1王16:31)、イスラエルにバアルを持ち込んだ張本人です。そして、アタルヤはイゼベルの血を受け継いだユダ国史上最悪の女王となった女です(22:10-12)。アタルヤは生まれた自分の息子に兄の「アハズヤ」という名を付けます(1王22:51)。ヨシャパテの和平戦略は、見かけは良かったかもしれませんが、その実はとんでもない相手方の娘を嫁にもらったのです。