アザルヤの名前

1歴6:10「ヨハナンはアザルヤを生んだ。これは、ソロモンがエルサレムに建てた宮で、祭司の務めを果たしたアザルヤのことである」
アザルヤがヨハナンを生み(9)、ヨハナンがアザルヤを生んだなら矛盾していることになります。唯一考えられるのが同名の祖父がいたことだと思います。それゆえ、わざわざソロモンのときに祭司だった…と注意書きをしています。列王記ではソロモンが王になって4年目に神殿の建設に取り掛かり(1王6:1)、完成までには7年かかったとあります(1王6:37)。もちろんダビデが死ぬまでにかなりの準備をしておいたので7年という期間で済んだのです(22:5)。それは建設材料のことであり、内部の細かな部分に関しては神に仕える者のアドバイスが必要です。そういう意味ではアザルヤの貢献度は大きかったのだと思います。洗盤、祭壇、聖所の机、蜀台など、さらにはケルビムの織物、彫刻に至るまで祭司たちの助言な しではできなかったでしょう。捕囚後70年経って、エズラが神殿再建しようとしたとき、律法を理解していない人がほとんどでした(ネヘ8章)。アザルヤがイスラエルで最初の神殿が作られたときにいかに尽力したかがわかり、単に名前が同じだからという理由でなく大きな働きをした祭司のことを歴代誌は伝えたかったのではないでしょうか?