初めのように

エレ33:7「わたしはユダとイスラエルの繁栄を元どおりにし、初めのように彼らを建て直す」
バビロン捕囚の70年後ならば、確かにユダの人たちは国に帰ることができ神殿を再建しました(エズラ、ネヘミヤ書)。しかし、イスラエルの民は再建の協力を申し出ますが、エズラに断られています(エズ4:2)。そうなると両国の繁栄の復活となると、もっと先のことのようにも思えます。2つに分かれる前にイスラエルがもっとも繁栄したのはソロモンの時代でしょう。ソロモンの時代には銀は価値あるものと見なされていませんでした(1王20:21)。2つに分裂してからなら、イスラエルではヤロブアム2世(聖書ではヨアシュの子と記述)の時代で、ユダではアザルヤ(ウジヤ)が52年の在位 で最盛期だと言われています(2歴26章)。2人の王は主に従わず、高きところでいけにえを捧げていました。ウジヤにいたっては死ぬまでツァラアトに冒されていたとあります(2歴26:21)。そんな時代の再来なら、決して喜ばしくないでしょう。しかし、「初めのように」とあり、ヘブル語「reshown(レショーン)」は一番最初を表わす形容詞です。それはまだ傷のない、汚れない状態のことではないでしょうか?