暗黒に生きる者たち

ヨブ24:17「すべて彼にとっては暗黒が朝である。彼は暗黒の恐怖と親しいからだ」
暗黒のヘブル語は「tsalmaveth(サルマベス)」で、創世記の最初に出てくる「やみが大水の上にあり(創1:2) 」の「やみ」とは別のことばになっています。モーセ5書にはこの単語は見当たらず、ちょっと訳しにくい言葉で、「死の闇」のような「死」をイメージさせるニュアンスが含まれています。人殺しも(14)、姦通する者も(15)、「光に反逆する者(13)」だとあります。闇を好むものは光から離れ、光の中にいるものは闇を避けます。聖書には「その行ないが明るみに出されることを恐れて、光のほうに来ない(ヨハ3:19-20)」と書かれています。闇は死に近く、罪は戸口で待ち伏せして、あなたを恋い慕っているのです(創4:7)。ヨブは正しい者がどういう行動をとるかを理解しており、また人が闇に引き込まれることも知っていました。それゆえに悪から遠ざかってきたヨブには友人たちのアドバイスは耳障りだったのかもしれ ません。それでもヨブはどんな人にでも平等に日を昇らせてくださる神の懐の深さを理解していませんでした(マタ5:45)。