ギブオンの民

ヨシュ9:27「こうしてヨシュアは、その日、彼らを会衆のため、また主の祭壇のため、主が選ばれた場所で、たきぎを割る者、水を汲む者とした。今日もそうである」
本来ならもっときつい労働をさせてもよかったはずですが、聖書は彼らの仕事はたきぎを割ることと水をくむことだと伝えています。ヨシュアは奴隷となった彼らに、主の祭壇のたきぎを割る作業を割り当てたのは信頼関係があったからではないでしょうか。ギブオンの作戦はあたかも遠方から旅をしてきた体を装い、みすぼらしく弱々しい姿で保護を求めるというものでした(4-13)。彼らの考えた方法が正しかったかどうかはわかりませんが、イスラエルは彼らを保護すると約束し(15)、その約束のゆえに嘘がばれたときにうかつに攻撃できなかったのです(19)。生き延びるためなら何でもする…というギブオンの捨て身の発想は結果的には功を奏し、聖絶を繰り返していたイスラエルのすさまじい攻撃をかわすことに成功しました。ギブオンは周りの王たちに嫌われ攻撃されますが(10:5)、主の日が沈まないという奇跡が彼らを守りました(10:13)。わずか一節に書かれている奇跡ですが、歴史の中で地球が止まったことがある瞬間でした。