試みを経た石

イザ28:16「だから、神である主は、こう仰せられる。「見よ。わたしはシオンに一つの石を礎として据える。これは、試みを経た石、堅く据えられた礎の、尊いかしら石。これを信じる者は、あわてることがない」」
「石」はもちろんイエス様のことです。シオンはイスラエルあるいはユダヤ人全体を表します。イスラエルには数多くの救いが用意されているのではなく、たった1つの石が土台として据えられました。これは「試みを経た石」だとあります。イエス様は公に宣教を始める前に荒野で断食し(マタ4:2)、その後でサタンの誘惑を受けています(マタ4:3-11)。また、パウロはイエス様は「すべての点で、私たちと同じように、試みに会われた(ヘブ4:15)」と語り、イエス様はすべての人の心の痛みをわかることができると説明しています。土台に据えられた礎が弱々しいものだったら、その上に建てられるものは不安定なものになってしまいます。この石は「公正を、測りなわとし、正義を、おもりとする(17)」とあり、また「あなたがたの死との契約は解消され(18)」とも書かれています。この石を信じる者は死から解放され、あわてることはありません。人が何かに追われるように慌てるときは、心に不安と恐れがあるからです。どんな状況でも、まくらして寝ていられる信仰が石を信じる者の姿だと思います(マコ4:38)。