知恵ある者の知恵は滅び

イザ29:8「飢えた者が、夢の中で食べ、目がさめると、その腹はからであるように、渇いている者が、夢の中で飲み、目がさめると、なんとも疲れて、のどが干からびているように、シオンの山に戦いをいどむすべての民の群れも、そのようになる」
夢の中で満腹になる夢を見ても、朝起きると腹が減ったままだというのはおもしろい例えです。深い眠りに落とし入れるのは神がなさったことです(10)。眠りの霊が注がれ、預言者、先見者が閉ざされていては、人は起きているのかさえ、わからない状態にあると言えます(10)。そして、「不思議なこと、驚き怪しむべきことをする(14)」とあります。現代では科学の研究も進み、人のDNAなどの仕組みもだいぶわかってきています。それで も不治の病が突然癒されるなら、多くの医者は理解に苦しむでしょう。知識があればあるほど、奇跡に対する不信感は増すのです。いっそのこと、神の存在を認めれば楽なのでしょうが、多くの科学者がその立場を取りたがりません。できれば、何か物理的な理由があるに違いないと疑うのです。もちろん物理の法則も神のわざの一つだとするならば、奇跡にも何らかの科学的根拠があるのかもしれません。100年前の人に現代のコンピュータを見せても驚き怪しむだけです。神の知恵にたどり着くには人はあまりにも愚かなのです。