救い主である神を忘れた

詩106:21「彼らは自分たちの救い主である神を忘れた。エジプトで大いなることをなさった方を」
詩編モーセの時代から(90篇)、バビロンの時代までに及びます(137篇)。この詩篇がいつ歌われたものかはわかりませんが、この人は出エジプトのことをとても熱く語っています。それは、イスラエルの民が大人から子供まですべての人が体験したイスラエルの歴史でも、最も大きな出来事の一つだからです。それゆえに過ぎ越しの祭りはイエス様の時代も最も大きなもので、過ぎ越しの祭りのスケジュールに合わせてイエス様は十字架にかかられました(マタ27章)。ユダヤ人ならば誰もが知っておかなければならない神のなさった偉大な奇跡は、今も語り継がれています(出12:14)。しかし、歌にあるように、イスラエルの歴史は偉大な奇跡を目にしたとしても、時間とともに忘れてしまうことを繰り返してきました。この詩篇の作者は、自戒の念と同胞への警告としてこの歌を 歌ったのだと思います。この詩の最後は「すべての民が、「アーメン」と言え(48)」とあります。人は大きな試練を迎えなければ、神の存在を忘れてしまい勝ちです。そんな時にこの106篇を思い出すのがいいのかもしれません。