詩篇90篇 手のわざを確かなものにしてください

詩90:17「私たちの神、主のご慈愛が私たちの上にありますように。そして、私たちの手のわざを確かなものにしてください。どうか、私たちの手のわざを確かなものにしてください」
詩篇90篇から、詩篇の第4巻に入ります。詩篇は最も古い写本マソラ本文で、すでに150篇に構成されていました。その中で、頌栄があり最後が「アーメン、アーメン(41:13、72:19、89:52)」と結ばれている詩が巻末となっており、全部で5巻に分かれています。ただし106篇の最後だけは「すべての民が「アーメン」と言え。ハレルヤ(106:48)」で終わっており、他の巻末と少し違っています。また150篇の最後も「息のあるものはみな、主をほめたたえよ。ハレルヤ(150:6)」で終わっています。第4巻では今までのようにダビデの詩が多く含まれるものではなく、読み手の書かれていない詩が多くあります。モーセは120歳まで生きましたが(申34:7)、この詩では自分のいのちが終わろうとしている様子が見れます(9)。モーセが亡くなったのはモアブの草原だったと書かれ、イスラエルの民は30日間モーセのために喪に復しました(申34:8)。モーセが願っているのは、自分の手のわざを確かなものにしてください(17)というものです。今まで行ってきたエジプトの10の災い、紅海を分けること、十戒の板を割ったことなど、それぞれのわざが主からのものであり、自分たちに有益で必要だったと確信したかったのだと思います。