詩篇136篇 英知をもって天を造られた方に

詩136:5「英知をもって天を造られた方に。その恵みはとこしえまで」
「その恵みはとこしえまで」というフレーズは、原文では音の響きにおもしろみがあり、韻を踏んでいる詩です。訳ではわかりにくく、特に日本語になってしまうと詩篇のニュアンスがわかりにくいものです。イスラエルの民にとって最も大きな出来事は出エジプトであり、過ぎ越しの祭りは代々守るべき永遠のおきてと定められています(出12:14)。この歌い手はエジプトよりもはるか前に天地を創造されたことを賛美しています(5-9)。その次が出エジプトです(10-15)。その他にもノアの洪水などの大きな出来事がありましたが、彼らの歴史のターニングポイントは出エジプトなのです。イエス様も過ぎ越しの祭りのスケジュールに合わせて十字架にかかられました。それはイスラエルの民だけでなく、神ご自身がイスラエルの歴史の中で最も重要だと位置付けている証拠です。おそらく次にイエス様が来られる時も過ぎ越しのタイミングを考えておられるのではないでしょうか。それは神のみにしかわかりませんが、すべてに時があるように神にも定まった時があるのです(伝3:1)。それは最初からのご計画であり、思いつきでコロコロ変わるものではありません。最初に天地を創造されたときから、心に決めておられ多ことなのです。その英知には感嘆しかありません。