鍛冶屋がいなかった

1サム13:19「イスラエルの地のどこにも鍛冶屋がいなかった。ヘブル人が剣や槍を作るといけないから、とペリシテ人が言っていたからである」
イスラエルにとっては不利な条件ばかりです。ペリシテは「戦車三万、騎兵六千、それに海辺の砂のように多い民(5)」が揃い、サウルの兵士たちは震えながら従っていた、とあります(7)。しかも、彼らには鋭利な武器がないのです。剣や槍がないということは(22)、おそらく、棒や石で戦っていたのだと思います。モーセの時代に青銅が多く使われていたことから、青銅製のこん棒のようなものでしょうか?接近戦になると切ったり、刺したりできる武器の方が殺傷力があり、2度も3度も殴る必要はなくなります。武力も兵力も劣るイスラエル にはサムエルがやってきて、神のお告げを受けるのが一番です。ところが肝心のサムエルが7日たっても来なかったのです(8)。民は怖がり、サウルから去っていこうとします(8)。このときのサウルの判断が運命を変えました。武器がなく、敵が目の前で、預言者も来ない…三重苦の中のサウルの気持ちがわからないでもないですが、結果的に全焼のいけにえを独断で捧げたことは、主のみ心とは違っていました。切羽詰まった時こそ神にすがる姿勢が必要なのです。